シンプルにみえる絵の手前にある過程を観察できる展示だった。簡略化されたアウトプットに至るまでのデッサン、粘土による彫刻、実物大ほどの人物のレリーフがある。彫刻をつくっているから簡略化された線描で対象を描き出せている。膨大な学習が背景にある。リヒターは今は写真があるのでマティスのようなデッサンができる画家はいないと言う。
キャンバスと切り絵の間に飛躍がある。切り絵は彫刻。
「色を直接彫刻する」という言葉。これは着彩した紙を挟みでカービングするという方法についてマティスが言ったらしい。色彩と線描によるデッサン、彫刻が融合された方法になっている。ブルーヌードとか簡単にみえるけどあればアウトプットできない。
グラフィックデザインの領域にイメージが展開されていったこと。マティスは画家というイメージも変えた方がいいと思った。
マティスは出てくる形が意味わからなくて、構図もどこから出てくるのか、と言う絵がやっぱりある。あと色彩が力に満ちている感じがする。色が死んでない。